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役員退職給与の適正額と勤続年数って?



法人税法上、役員退職給与のうち、「不相当に高額な部分の金額として政令で定める金額」は損金不算入とされる。
これは、よく耳にする文言!
しかも裁判でも争われることの多い案件でもあります。
しかし、「不相当に高額な部分の金額」とは、どのような基準なのでしょう・・?

【不相当に高額な部分の金額とは】

業務に従事した期間
退職の事情
同種の事業を営む法人で事業規模が類似するもの(同業類似法人)の役員に対する退職給与の額の状況

上記項目により、当該役員に対する退職給与として相当と認められる金額を超える金額を「不相当に高額な部分の金額」としています。

では、どうすれば「不相当に高額な部分の金額」に該当しないのでしょう・・?

【適正額とは】

過去の裁決例等において適用された適正額(不相当に高額ではない)判定の手法を見るといわゆる

  1. 功績倍率方式※(退職時の役員報酬月額に勤続年数や功績倍率を乗じて求めた金額をもって適正額とするもの)
  2. 1年当たり平均額法(1年当たりの役員退職給与の平均額に勤続年数を乗じて求めた金額をもって適正額とするもの)

上記の2つの方法により、適正額を計算します。

※功績倍率方式とは、最終報酬月額×在任年数×功績倍率に基づいて役員退職金を計算する方法で、過大かどうかの判定方法は同規模他社の功績倍率、退職に至った事情、在任中の功績等で判断されます。この計算式で過大ではないと判断されるためには、初めに役員退職金規定等を作っておき、功績倍率を早めに設定しておくことが大事です。

【勤続年数とは】

功績倍率方式、1年当たり平均額法どちらも、計算を行うには勤続年数が関係してきます

個人事業から法人成りした企業も多くあると思います。
しかし、役員に対する退職給与としての相当額を算定するためには、「当該役員のその内国法人の業務に従事した期間」つまり、役員在任年数がその基準となり、個人事業期間を含めることはできないのです。

一方、使用人の場合は、個人事業者時代から引き続き勤務している使用人が退職をした場合に支払う退職手当についての、退職所得控除額の計算の基礎となる勤続年数の算定に当たっては、条件に応じて個人事業当時からの勤続年数を通算してもよいとする定めがあります。(法基通9-2-39)

法人の役員と使用人とでは、退職給与の支給額の計算に必要な「勤続年数」の取扱いが大きく異なる点に注意が必要です!

また、役員を被保険者、当該法人を保険金受取人とする定期保険に加入し、生命保険金を原資に役員退職給与を支払う企業も多くあると思います。

もちろん、保険会社から支払われる保険金の用途は受け取った企業の任意です。
しかし、裏を返せば、役員退職金として支給した金額が不相当に高額の場合には、その高額の部分の金額は、たとえ生命保険金が原資であっても損金の額に算入されないことは覚えておいてください。

 

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