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債務超過の判断



あなたの会社は、資産超過ですか、債務超過ですか。

会社の決算書は、さまざまな視点から見ることができます。
その中でも、黒字か赤字かと同じくらい気にされるのが、債務超過かどうかです。
債務超過の取引先に多額の掛売をするなんて、普通は考えにくいですよね。
また、債務超過の会社に、簡単にお金を貸してくれる金融機関もありません。

取引を行う上での判断材料とされる機会の多い債務超過ですが、決算書の純資産がプラスであればそれで良いのでしょうか?
金融機関はそれで快くお金を貸してくれるのでしょうか?

債務超過を判断する際には、実態バランス・シートというものが重要になってきます。
この実態バランス・シートは、その名の通り決算書(貸借対照表)を実態に合わせて修正したものです。
つまり、債務超過の判断は、決算書を額面通り受け取ってするものではないのです。

実態バランス・シートは、以下の手順を通して作成します。

1.回収不能の不良資産がある場合は、回収可能額に修正
2.時価のある資産については、時価ベースに修正
3.粉飾決算で実態と乖離している資産は、実態ベースに修正

ただし、時価評価についてはすべての資産について行うものではありません。つまり、事業継続に必要な不動産など稼動資産は時価評価せず、取得価格で評価します。

勘定科目ごとの作成の主なポイントは下記のとおりです。

1.売掛金 長期間滞留していて回収が難しい売掛金や倒産した会社への不良債権はマイナス

2.受取手形 不渡手形、融通手形は不良資産としてマイナス

3.棚卸資産 長期滞留在庫、陳腐化した商品、架空在庫はマイナス

4.貸付金

(1)関連会社へのものについては、関連会社の財政状態などの健全性を確認して回収不能と見込めばマイナス
(2)代表者・役員へのものについては、個人の収支状況、資産・負債、返済状況等を総合的に判断して回収不能と見込めばマイナス
(3)長期間回収されていない、残高に動きのない貸付金については内容を調査の上回収不能と見込めばマイナス

5.未収入金 相手先に支払能力がなければ不良資産としてマイナス

6.有価証券

(1)上場株式等相場があるものはすべて時価評価で修正
(2)非上場株式等、相場のないものについては、発行体の健全性を確認して修正

7.建物等減価償却資産 減価償却不足額をマイナス

 

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朝日税理士法人

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