消費税の軽減税率 - 

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消費税の軽減税率



消費税が8%になってから随分経ちますが、みなさん8%の消費税には慣れましたでしょうか?
最近では消費税の10%への増税延期などのニュースがあり、平成27年度税制改正大綱(税制改正法案のもととなるもの)で消費税の10%への増税時期が平成29年4月へと変更されました。
そして、10%への増税とともに消費税の軽減税率を導入しようという動きがあります。
軽減税率という言葉をご存知の方は多いと思いますが、実際どういったものなのかご存知でしょうか?

軽減税率とは 
軽減税率とは、生きるために必要不可欠な食品類や医薬品等の生活必需品と、お酒等の嗜好品のような贅沢品とに分け、生活必需品に対して税率を軽減させるとういものです。
現在の消費税って、そもそもお金持ちだろうと低所得者だろうと、同じ金額のものを買えば同じ金額の税を払うこととなるので、平等な税金ではありますが、両者の間に経済格差を生んでしまいます。
そういった状態を解消するのに軽減税率の導入が考えられています。
確かに毎日必要な食費代の税金が安くなれば暮らしが楽になりますね。

軽減税率の問題点
しかし、この軽減税率の導入は問題が存在します。
まず処理の頻雑さの問題があります。
企業側としては複数税率を扱うレジの導入や会計帳簿の複雑さに伴って起きる費用の負担が大きくなりますし、我々の業務にも影響が出ます・・・(>_<)

次に軽減税率の適用項目の線引きをどうするかです。
既に軽減税率を採用しているカナダでは、ドーナツを5個以上買うと標準税の税率5%で、6個以上だと軽減税率0%が適用されます。
これはドーナツ5個ならその場で食べる外食とみなし、6個以上だとその場では食べれないから生活品とみなされるためだそうです。
またフランスでは、一般的に贅沢品と思われるキャビア・フォアグラ・トリュフのうち、キャビアは輸入品でフォアグラ・トリュフは国産品の為、国産品を守る観点からキャビアのみ標準の税率19.6%でフォアグラとトリュフについては軽減税率5.5%が適用されるとの事例があります。
一つ一つの食品に対しても様々な考えがあり、それを一つ一つ吟味し軽減税率の有無を選定していくのは非常に難しく、きりがないことだと思います。
フランスでは、その食品が軽減税率が適用されるかどうかについての裁判が頻繁に行われていると聞いたこともあります。

また軽減税率では経済格差は解消できないのではないかという問題もあります。
富裕層が軽減税率が適用される食品を買えば結局軽減税率が適用されますしね・・・。

消費税の軽減税率は恩恵は大きいですが、問題点も多く含んでいます。
現在、導入が確定されたものではないですが、導入される可能性の方が大きいと考えられてます。
いざ採用される前にどういったものなのかという本質を是非知っておきましょう!

気になる点がありましたら朝日税理士法人まで。

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