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太陽光発電を行う中小企業は、事業税の申告に注意~実践編



電気供給業を行う法人の事業税

以前のブログ、「太陽光発電を行う中小企業は、事業税の申告に注意」でご紹介したとおり、電気供給業を行う法人は、収入金額を課税標準として事業税の申告を行うこととされています。
また、通常申告書に添付する書類に加えて、以下の書類の添付が必要となります。

  • 収入金額に関する計算書(第6号様式別表6)
  • 貸借対照表及び損益計算書
  • 法人税申告書別表4
  • 雑収入の明細書
  • その他 収入金額算定等の基礎資料
    (収入金額算定等の基礎資料については決まった様式がありませんが、自治体によってはExcelデータでネット上に公開していますので、使いやすそうなものをダウンロードします。)

なお、税率等については上記以前のブログ記事をご参照ください。

電気供給業とそれ以外の事業を併せて行う場合は?

電気供給業は収入金額課税により、それ以外の事業は所得課税により各事業部門ごとに区分計算してそれぞれ課税標準額及び税額を算定し、それら税額の合算額により申告納付するのが原則です。
(電気供給業の売上金額が主たる事業の売上金額の1割程度以下である等、主たる事業に比して社会通念上独立した事業部門とは認められない程度の軽微なものである場合等は、電気供給業も主たる事業に含めて所得課税により計算することができますが、その場合は通常の事業税の計算と同じになりますので記事では省略します。)

電気供給業の収入金額については、収入すべき金額のうち次のような金額は一部を控除することになっています。

  • 国又は地方団体から受けるべき補助金
  • 固定資産の売却による収入金額
  • 保険金
  • 有価証券の売却による収入

「収入すべき金額」及び「控除金額」についての詳細は、自治体の公開資料等でご確認ください。

共通の収入金額や経費の按分について

また、電気供給業とそれ以外の事業に共通する収入金額又は経費がある場合は、両事業部門の売上金額など最も妥当と認められる基準によって按分します。
「最も妥当と認められる基準によって」ということになっていますが、自治体が提供しているExcelシートは、両事業部門共通の収入金額や経費について、すべて売上金額を基準に一律に按分するようになっているようです。
科目ごともしくは詳細に内容を分析して最も妥当と思われる按分基準を設定してひとつひとつ計算した方が有利になるケースもあるとは思いますが、あまり現実的ではないでしょうね。

電気供給業の消費税について

課税事業者の場合、電気料金と併せて収入する消費税の金額は、収入金額に含めませんので、税抜金額で計算します。
消費税に関する経理方法ですが、電気事業会計規則によると、消費税に関しては税抜経理をすることになっているようです。

しかし、従来から税込経理を採用してきた会社等は、売電収入が当期初めて1割を超えたとしても、必ずしも税抜経理に変更しないケースも実際には多いのではないでしょうか。
税込経理の場合、P/Lの電気供給業の売上高を税抜額に直して添付書類「収入金額に関する計算書(第6号様式別表6)に記載します。
また、共通の収入金額や費用を按分する按分率として両事業部門の売上金額を用いる場合は、P/L上の金額、つまり税込額をそのまま使用するようです。
これはP/Lとの整合性のチェックのためでしょうね。

では仮に、税込経理を採用している会社が期中に新たな太陽光発電設備を取得した結果、消費税が還付となり雑収入を計上したとします。
この場合の雑収入は、電気供給業の課税標準となる収入金額に含めるべきでしょうか?
(なお、この還付金額は全額が太陽光発電設備の取得により生じたものとします。)

この雑収入は、電気供給業の収入金額に含める必要はありません。
税金の還付による収入は電気供給業の収入金額とはなりません。

では、共通の収入金額として電気供給業とその他の事業に按分すべきでしょうか?

実は、その必要もありません。
雑収入が発生しているのに、電気供給業でも収入金額に含まれないし、それ以外の事業でも所得金額に含まれないことになり、何だか得をしたような気がしますが、本当にそうでしょうか?
考え方としては、電気供給業に関する設備投資により生じた税金のマイナス、つまり電気供給業の費用のマイナスであって、収入ではないということなんでしょうね。

法人全体は赤字でも、事業税だけは電気供給業以外も課税

電気供給業以外の事業については、事業税の計算は通常どおりです。
ただし、電気供給業の経費や、共通経費のうち電気供給業へ按分されたものは電気供給業以外の経費とはなりません。
例えば,太陽光発電設備の減価償却費は、特別償却分も含め所得計算には一切反映されないこととなります。

そのため、会社全体としては赤字で法人税額は0となっても、電気供給業の事業税は収入課税により税額が生じ、また電気供給業以外の事業についても経費の一部が所得計算に反映されないため所得が生じてやはり税額が生じるケースが出てきます。

税に関するご相談は、朝日税理士法人まで。

坂口

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