事業承継税制の適用にあたって
事業承継税制はこれまでの幾度もの税制改正によって、徐々にではありますが実際に利用する経営者の方々にとってより適用しやすく分かりやすい制度へと生まれ変わってきました。
それでもリスクは少なからず残るため、ご利用前は必ず将来も見据えて熟慮しなければなりません。その将来的リスクとして考えられるのが、もし納税猶予が打ち切りとなった場合です。
納税猶予が何らかの理由により打ち切りとなってしまったとき、相続税・贈与税ともに猶予されていた本税に加えて利子税も納めなければなりません。
相続税の場合事業承継税制を利用しなければ本税はもともと課税されるものであるため、リスクとして考えられるとすれば利子税の支払いのみになります。ですが、その利子税についても、今回の税制改正によって、税率や課税期間について相当の負担軽減措置が図られたため、経営者の方々の負担するリスクは相当小さいものとなったと考えられます。
しかし一方で贈与税の場合、贈与しなければ課税されることのなかった(相続税に比べて)高い税率の贈与税が利子税付で課税されてしまいます。さらに事業承制適用のための諸手続きが相続税と比べて長期間で行われることなども踏まえると、税制を適用するにはかなりのリスクを負うこととなってしまうでしょう。
事業承継税制を適用することは各クライアントの状況・条件によって異なりますので、まずは朝日税理士法人岡山にご相談ください。