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一括償却資産について



固定資産の計上と償却方法についてのこの記事をご覧になりましたでしょうか。

いろいろな選択肢がありますので、有利な方法を選んでください。
本記事では、一括償却資産について、以前の記事で語りきれなかった部分を解説します。

一括償却資産と除却・売却

一括償却資産として処理した固定資産を除却・売却した場合はどうなるでしょうか。

2年目であれば当該資産の取得価額の1/3償却済み、3年目であれば2/3償却済みとして除却損・売却損の計算をするように思われるかもしれませんが、そうではありません。

正しくは、「除却損・売却損を計上しない」です。
ではどうするかというと、「当初の予定どおり3年間での償却を続ける」のです。

一括償却資産の「一括」という用語は、当該年度に取得した対象資産を「一括して管理する(個々の資産ごとに管理しない)」という考え方なので、個々の資産を除却したとか売却したとかは考えないのです。
「現物がもうなくなっているのに償却を続ける」というのは違和感がありますが、そういう制度だということです。

一括償却資産と償却資産税

また、先の記事でも説明していましたが、「償却資産税の対象とならない」というのは、実は大きなメリットです。
というのも、償却資産税の申告が結構面倒だからです。

資産の所在する市町村ごとに全ての増加と減少資産のリスト(初回申告時は全ての対象資産のリスト)を提出することになり、これだけでも資産が多い会社では手間がかかります。
さらに、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用した場合は、
「帳簿価額がない = 資産計上していないのに償却資産税の申告対象 = 税金がかかる」
ということになりますので、減少について把握する必要があります。

これが結構面倒だと思います。
10万円以上20万円未満の資産については、中小企業者等の少額減価償却資産の特例が適用できる場合でも、あえて一括償却資産とすることも考えられますね。

固定資産と減価償却は奥が深いです。

疑問点がありましたら、朝日税理士法人にお問い合わせください。

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