社会保険を使った節税は効果大!



社会保険料控除

社会保険料控除とは、「しっかりと健康保険や年金を納めている人に対しての税制面での優遇」といった考えのもと整えられた制度で、
年末調整や確定申告時での所得税・住民税の計算をする際に、一年間に支払った(給与所得者等であれば天引きされた分)社会保険料の全額を、所得から控除できるというものです。
社会保険料には、健康保険、厚生年金、国民健康保険、国民年金、介護保険、後期高齢者医療保険、雇用保険等の保険料・掛け金が該当します。

社会保険料控除を使った節税

社会保険料控除を使用した節税(課税の繰り延べ)は以下の通りです。

①国民健康保険、国民年金はまとめて支払う
社会保険料は、実際に納めた年に控除することができます。
もし、自分や配偶者が月払いで国民健康保険・国民年金を納付している方で翌年支払い分がある場合には、年内に翌年分も前倒しでまとめて支払えば、支払った分が、その年の全額社会保険料控除の対象になります。
もちろん、あくまで課税の繰延であり、その年に支払った分は翌年分には使用出来ませんが、その年の収入に合わせて社会保険料控除をうまく使用しましょう。

②確定拠出年金に加入する
国民年金に加入している方、および60歳未満の厚生年金保険の被保険者(一部を除く)は、「個人型確定拠出年金」に任意で加入することができます。
この掛け金は全額社会保険料控除の対象です。
死亡・高度障害の場合を除き、60歳に達するまで引き出しはできません。
将来の給付額が確定している国民年金基金などとは異なり、将来の給付額は確定しておらず、掛金を自己責任のもとに運用し、その運用成績次第で給付額が決まります。

③国民年金基金に加入する
国民年金に加入している方は、国民年金の上積み分として、国民年金基金に任意で加入することができます。
国民年金基金は、住所を有する都道府県、もしくは職種単位で存在しています。
掛金は全額、社会保険料控除の対象になります。

④小規模企業共済に加入する
小規模企業共済制度とは、小規模事業の個人事業主、小規模会社の役員が任意で加入できるものです。
事業の廃止(個人事業主の事業廃止、小規模会社の解散に伴う役員の退職)や、65歳以上の満期の到来に伴って今日最近を受け取ることができます。
将来に受け取る共済金は、税制上非常に優遇されている「退職所得」として取り扱うことができます。
この退職所得にかかる税金の計算ですが、退職金から以下の「退職所得控除額」を差し引きます。
退職金が控除額以下なら税金はかかりません。

・勤続年数20年以下・・・40万円×勤続年数(最低80万円)
・勤続年数20万超・・・800万円+70万円×(勤続年数-20年)
例)勤続年数30年の場合
800万円+70万円×(30-20)=1,500万円

また、退職金が退職所得控除額を上回る場合には税金がかかりますが、上回る全額に対してかかるのではなく、半分に対してのみ課税されます(就任期間5年以下の役員は適用されません)。
この小規模企業共済も、1年間の掛金の全額が控除の対象です。制度上、契約者1人あたりの月額掛金の限度額が7万円以内と決められています。

 

節税効果に加え、将来の保障アップを狙えるのが嬉しいですね。
控除の対象になるのは今年中に支払ったものですので、年末に向けて、まだ間に合います!
所得税・住民税を減らしたい方は、ぜひ検討してみてください。
自分にはどれが良いのか、悩まれたときは朝日税理士法人へお気軽にご相談ください。

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