簡易課税制度みなし仕入率
消費税は『課税売上に係る消費税額-仕入控除税額』で算出します。
本則課税では、仕入控除税額の算出は、とても処理に手間がかかり、中小企業には負担が大きなものとなっています。
そこで、中小企業の事務負担を軽減する為に『簡易課税制度』が導入されています。
簡易課税を適用すれば、手間のかかる処理をして仕入控除税額を算出せず、課税売上に係る消費税額に業種ごとに対応するみなし仕入れ率を乗ずることにより、簡易的に仕入控除税額を計算することが出来ます。
基準期間における課税売上高が5千万以下の場合に簡易課税の適用を受けることが出来ます。
※適用には届出が必要です。届出関係は「消費税の届出関係」をご覧ください。
簡易課税制度は平成27年4月1日以降に開始する課税期間より見直しされました。
みなし仕入れ率の改正
簡易課税の見直し後のみなし仕入れ率は、以下の通り行われます。
改正点としましては、第四種であった金融業及び保険業が第五種に変更されみなし仕入れ率が60%から50%へと変更された点と、第五種であった不動産業が第六種に変更されみなし仕入れ率が40%へと変更されました。
みなし仕入れ率は、率が高い方が仕入れ税額控除が高くなるため有利ですので、今回の改正は金融業及び保険業、不動産業を行っている方にとっては不利な改正となっています。
平成27年4月1日以降に開始する課税期間から摘要される、新みなし仕入率ですが、経過措置が設けられています。
平成26年9月30日までに『消費税簡易課税制度選択届出書』を提出した事業者は、平成27年4月1日以降に開始する課税期間であっても当該届出書に記載した『摘要開始課税期間』の初日から2年を経過する日までの間に開始する課税期間(簡易課税制度の摘要を受けることをやめることができない期間)については、改正前のみなし仕入率が適用されます。
平成26年中に届出を提出している事業者様は提出年月日の確認をお願い致します。
消費税等の税務に関して気になることがありましたら朝日税理士法人までご連絡ください。