年の途中で退職された方は所得税が還付されるかも?
会社を年の途中で退職した(年末調整を行えない)場合、確定申告をすることで所得税が還付される可能性があります。
在職中は、ほとんどのサラリーマンの方は、所得税の計算・納税もすべて会社で行うため、確定申告というものに馴染みのない方も多いと思います。
しかし、これで面倒だと放っておいたら、うっかり税金を払い過ぎていたということも・・・。
そこで、退職した年の確定申告について、役立つ情報をお伝えします。
給与・賞与にかかる所得税の精算
退職した年は、毎月の給与やボーナスから天引きされていた所得税がまだ精算されていない状態にあります。
そのため、確定申告をすることで税金が還付される可能性が高いというわけです。
この場合の確定申告は、年末調整を自分でするようなものですから、必要書類等も自分で集めなければなりません。
まず必要なものは、源泉徴収票。
源泉徴収票をまだもらっていないという方は、会社に発行を依頼しましょう。(※会社には源泉徴収票の発行義務があります。)
他にも、生命保険料や損害保険料の控除証明書、住宅借入金等特別控除のための年末の借入残高証明書、医療費控除のための領収書、社会保険料(国民年金)控除証明書等が必要となります。
確定申告書の具体的な作成法については、国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用したり、朝日税理士法人へお気軽にご相談ください。
退職金がある場合
退職金の税金は、「退職所得の受給に関する申告書」を提出しているかどうかで取り扱いが異なります。
申告書を提出している場合は、会社で正しく計算・納税しているため確定申告の必要はありませんが、提出していない場合は、退職金の20.42%(平成25年1月1日以後)が源泉徴収されているので確定申告が必要です。
ただし、申告書を提出している場合であっても、退職所得から源泉徴収されている場合は、確定申告をすることで税金の還付を受けることができる場合があります。
たとえば、年の前半に退職したため退職した年の所得が少ない場合など、社会保険料控除や扶養控除等の所得控除が給与所得から控除しきれないことがあります。
このような場合退職所得を確定申告すると、控除しきれなかった所得控除を退職所得から控除することができ、その結果、退職所得から源泉徴収された税金が還付されることになります。
その他にも、退職後起業したり、不動産賃貸業(アパート経営・ワンルームオーナー等)を始めて赤字になった場合等も、退職所得を確定申告すると税金が還付される可能性があります。
退職した年の確定申告は、その年の所得税だけでなく、翌年の住民税や社会保険料にも反映されます。
そのため、退職した年には確定申告が必要かどうかのシュミレーションを必ず行いましょう。
税金のことならどんなことでもお気軽に朝日税理士法人へご相談ください。