海外にある財産にも相続税が課税される?



法人税、所得税、消費税いろいろな税金がありますが、皆様ご存知の通り安くないですね。
なかでも贈与税・相続税は特に高いと言われています。

平成25年までは日本に住んでいるお父さんから、外国籍で海外に住んでいる孫への国外財産の贈与・相続については税金はかかりませんでした。

例えば・・・
息子の嫁を外国に行かせて出産させる。生まれた子どもは国籍を取得し、そのまま外国に住みます。
その孫に、海外の財産を贈与したら?
実際にこういった事例があり、国は贈与税を課しましたが、結果敗訴しています。

日本に住む父親から海外に住む日本国籍を有する子どもに、海外の財産を贈与したら?
国は「子どもの実態は国内に住んでいた」として贈与税を課しましたが、結果国が敗訴しています。

こういった背景に改正が行われ現在では・・・

相続・贈与は、原則として、国内国外を問わず被相続人が所有していた全ての財産に課税されることになっています。
では、どういった場合、国外財産に相続税・贈与税がかからないのでしょうか。

国内財産だけに相続税(贈与税)がかかる場合とは、被相続人(贈与者)とその国外財産の相続人(受贈者)の両方が海外に住んでいるという前提で、

  1. 被相続人(贈与者)が日本に5年以上住所がなく、相続人(受贈者)が外国籍
  2. 被相続人(贈与者)が日本に5年以上住所がなく、相続人(受贈者)は日本国籍だが日本に5年以上住所はない
  3. 被相続人(贈与者)は過去5年以内に日本に住所があったが、相続人(受贈者)は外国籍

つまり、例え相続人(贈与者)が海外に住んでいたとしても、被相続人(贈与者)が日本に住んでいた場合は、国内財産はもちろん、国外財産に対しても相続税(贈与税)が課税されます。
反対に、被相続人(贈与者)が海外に住んでいたとしても、相続人(受贈者)が日本に住んでいる場合には、同じく国内財産・国外財産ともに課税されます。

実際のところ、5年以上海外に住むって相続人(受贈者)は、基本的に現役世代の方がほとんどでしょうから、なかなか国外財産に相続税・贈与税を課税されないようにすることは難しいでしょうね。

お金持ちと税金は切っても切り離せないところです。
相続税・贈与税については朝日税理士法人にお気軽にお尋ねください。

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